自分の子どもが発達障害と分かってから、同じような悩みを抱える親子と出会う機会が一気に増えました。
児童発達支援を利用し、ABA(応用行動分析)のプログラムにも取り組んでいるので、発達障害については「一般的なお母さんよりは知っているつもり」と感じていました。
それでも、どうしても理解しきれない言動があったり、「なぜこの子はこんなに生きづらさを抱えなくてはいけないのか」と、答えのない問いにぐるぐるしてしまう時期がありませんでしたか。私も同じで、正直なところ、発達障害そのものを“受け入れる”というより、“なんとか納得しようと頑張っている”状態だった気がします。
そんな気持ちに変化が出てきたのは、ABAを続けたことで子どもの様子がはっきり変わってきた頃です。
以前は集団の中でトラブルを起こすことが多く、「またか…」と肩を落とす日が続いていました。ところが、プログラムを重ねるうちに、同年代の子どもたちの輪の中に自然に入っていき、一緒に遊びや活動を楽しめる時間が増えてきたのです。
驚いたのは、まわりとの関わり方だけではありません。
一番変わったのは、子どもの表情でした。
問題行動のあとに見せていた、どこか苦しそうな、罪悪感ともあきらめともつかない顔を、ほとんど見なくなったのです。「みんなと同じように出来ない自分」を、本人なりに一番つらく感じていたのだろうと、そこでやっと気づかされました。
今では、児童発達支援とABAのおかげで、親子ともにずいぶん救われたと感じています。
他のお子さんを見ていても、ABAに取り組む前と後では印象が大きく変わることが少なくありません。「別人みたい」とまでは言いませんが、「ぱっと見では発達障害があるとは分からない」「クラスの一員として自然に溶け込めている」と感じる場面が確実に増えました。
とはいえ、最初にABAの説明を受けたときは、私も半信半疑でした。
「本当にこんなことで変わるの?」「うちの子には当てはまらないかも」と、どこか疑いながら始めた記憶があります。実際に数ヶ月〜数年という時間をかけて変化を目の当たりにして、ようやく「効果があるんだ」と実感できました。
もちろん、効果の出方やスピードは、一人ひとり全く同じではありません。
それでも、少しでもお子さんが生活しやすくなったり、「できた」という成功体験を積み重ねられる可能性があるなら、選択肢として検討してみる価値は高いと感じています。
今、発達障害という言葉に不安を抱えながら、「この子とどう向き合っていけばいいんだろう」と悩んでいる方がいたら、あなたはどんな一歩からなら踏み出してみようと思えそうでしょうか。
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